2010年 01月 29日
本年度七段昇段者 |
本年1月10日に合気道本部道場で行われた「鏡開き」で、東大和市合気会会長・澤田朗氏、調和会師範谷村進一氏、小平道場の石村国興氏、そして京都合気道連盟の南道雄氏の4名が七段に昇段されました。七段位ともなると合気道道主・植芝守央先生の自宅に招かれ、道主自らの手で昇段証書が手渡されます。本当に名誉な事です。
澤田、谷村、石村氏は合気道小林道場の本部となっている小平道場が開設されて直ぐに入門しました。42年前です。皆27~8才前後の元気盛りです。私とは5才前後の違いで、合気道は私が指導者ですが三人とも自分の専門分野で活躍し、社会経験は私より豊富で行動力があります。稽古が終わってしまえば兄弟のような関係になります。合気道の事しか知らない私にとって三人と付き合うことは良い社会勉強にもなりますし、それぞれの優れた才能に惹かれもしました。

技を行う澤田師範
澤田師範の仕事は日本では五十人前後しか資格が取れない某超高級時計の修理技術教官として活躍されています。合気道の技や日常の行動を見ていますと、時計というような細かい世界で仕事しているとは全然思えません。合気道の技は厳しく向こう気がつよく、お酒をこよなく愛し、飲めば留まるところを知らないようなハシゴをします。
白帯の頃の谷村師範
谷村師範は現在整体治療院を経営していますが、小林道場に入門した時には大手某不動産屋に勤務していました。3人の中では身体が一番大きいので合気道の技は豪快です。バブルの時には本人はあまり言いませんが、銀座のクラブで豪遊していたのではないかと思います。なにせ絶頂期には社員旅行でコンコルド(現在は運行していない超音速旅客機、普通の飛行機の2倍の高度をマッハ2.0で飛行した)に乗り、ロンドンからニューヨークに行った事があります。バブルは長く続かないと気付き会社に勤めながら整体の勉強を続け、バブル崩壊前に会社をきっぱりと辞めました。会社や世間の人達からは散々引き留められたり、馬鹿にされたたりしたそうです。バブル崩壊後会社は倒産しました。現在では整体師として活躍しながら合気道を指導されています。
結婚式で杖の演武を披露する石村師範
石村師範は国立大学薬学部を出て大手製薬会社に入社、病院・医院回りのトップセールスマンとして活躍していました。彼も医者の接待で銀座のクラブにはさんざん通ったそうです。こんな生活しいては駄目だと感じ合気道に入門してきました。会社のストレス発散のため熱心に稽古に通ってきました。そして私の言った一言で決断し、仕事を辞め夜間の用務員のバイトをやりながら鍼灸学校を卒業し、府中に治療院を開業して現在に至っています。無責任ですが私は何を言ったか憶えていません。
道場長の受けをとる渡辺師範
この個性豊かな三人と、もう一人小平道場の道場開きの日に入門してきた故渡辺勝弘氏がいます。彼は「関東の勝」と自称していた浅草の某暴力団の幹部でした。何かの事件おこし三多摩の小平に移住してきた男です。合気道の稽古は熱心で申し分ないのですが、向こう気が強く、喧嘩っ早く、酒、麻雀をこよなく愛していました。稽古は渡辺氏と上記三名のほか、小平道場の上野耕氏、佐々木考蔵氏等若さあふれる連中と大学合気道部員が加わります。指導する私も34才と元気な盛りで道場を開いて張り切っていますので激しい稽古が行われていました。
稽古はどんなに厳しくとも怪我人さえ出なければ問題ないのですが稽古後が問題です。私が一橋学園の商店街を歩いていると八百屋や肉屋のおじさんが「小林さんの弟子じゃないかな、昨日何人か夜中にパトカーが来て連れて行かれたよ」と話しかけてきます。2日後「先生徹夜麻雀をやっていて稽古に来れずすみません」と言ってきます。私が問いただすと、バーで飲んでいるとき女の子に絡んでいる男に注意したら外に出ろと言われたので出たら殴りかかって来たので抑えただけです。正義の味方で警察もおとがめなしを強調します。そんなことが数え切れないくらいありました。そして何時も彼らは正義の味方です。私としては許さざるを得ません。
色々な事件については、拙著「吾が道 合気道」を読んで下さい。極めつけは、あの四車線ある新青梅街道を遮断して道場生7人と暴走族17人との大乱闘です。パトカーにかこまれ全員警察署に連れて行かれましたが、これも正義の味方でした。暴走族は渡辺氏の元の暴力団仲間の舎弟ということが分かり、電話で手打ちして警察からもおとがめ無でした。警察官にタクシーを呼んでもらい帰ってきました。
一部の会員からは「先生何故彼等を破門しないかと」詰問されたことも度々あります。彼等が合気道小林道場で稽古している為に稽古を辞めていった人もたくさんいます。私としては暴れるのは悪いが原因を聞いてみると人助けの為です。強烈な個性と私には無い良い面を持っている人達です。そして私の言うことに筋が通り正しい時は絶対的な信頼を寄せてくれます。また合気道小林道場の発展の為に全面的に協力してもくれました。そして四十年の長き稽古精進の末に今回七段に昇段しました。
この様なエピソードを持つ澤田朗氏、谷村進一氏、石村国興氏三師範合同の七段昇段祝いを二月二十一日(日)に立川グランドパレスホテルにて午後五時~七時まで行います。三師範の関係者と小林道場の会員には招待状をお送りしましたが、交流関係が広いのでまだ招待状が届いてない方もいると思います。その様な方は遠慮無く合気道小林道場の指導部までご連絡下さい。一人でも多くの方にお集まりいただき、盛大にお祝いの会を行いたいと思いますのでよろしくお願い致します。
澤田、谷村、石村氏は合気道小林道場の本部となっている小平道場が開設されて直ぐに入門しました。42年前です。皆27~8才前後の元気盛りです。私とは5才前後の違いで、合気道は私が指導者ですが三人とも自分の専門分野で活躍し、社会経験は私より豊富で行動力があります。稽古が終わってしまえば兄弟のような関係になります。合気道の事しか知らない私にとって三人と付き合うことは良い社会勉強にもなりますし、それぞれの優れた才能に惹かれもしました。

技を行う澤田師範
澤田師範の仕事は日本では五十人前後しか資格が取れない某超高級時計の修理技術教官として活躍されています。合気道の技や日常の行動を見ていますと、時計というような細かい世界で仕事しているとは全然思えません。合気道の技は厳しく向こう気がつよく、お酒をこよなく愛し、飲めば留まるところを知らないようなハシゴをします。

谷村師範は現在整体治療院を経営していますが、小林道場に入門した時には大手某不動産屋に勤務していました。3人の中では身体が一番大きいので合気道の技は豪快です。バブルの時には本人はあまり言いませんが、銀座のクラブで豪遊していたのではないかと思います。なにせ絶頂期には社員旅行でコンコルド(現在は運行していない超音速旅客機、普通の飛行機の2倍の高度をマッハ2.0で飛行した)に乗り、ロンドンからニューヨークに行った事があります。バブルは長く続かないと気付き会社に勤めながら整体の勉強を続け、バブル崩壊前に会社をきっぱりと辞めました。会社や世間の人達からは散々引き留められたり、馬鹿にされたたりしたそうです。バブル崩壊後会社は倒産しました。現在では整体師として活躍しながら合気道を指導されています。

石村師範は国立大学薬学部を出て大手製薬会社に入社、病院・医院回りのトップセールスマンとして活躍していました。彼も医者の接待で銀座のクラブにはさんざん通ったそうです。こんな生活しいては駄目だと感じ合気道に入門してきました。会社のストレス発散のため熱心に稽古に通ってきました。そして私の言った一言で決断し、仕事を辞め夜間の用務員のバイトをやりながら鍼灸学校を卒業し、府中に治療院を開業して現在に至っています。無責任ですが私は何を言ったか憶えていません。

この個性豊かな三人と、もう一人小平道場の道場開きの日に入門してきた故渡辺勝弘氏がいます。彼は「関東の勝」と自称していた浅草の某暴力団の幹部でした。何かの事件おこし三多摩の小平に移住してきた男です。合気道の稽古は熱心で申し分ないのですが、向こう気が強く、喧嘩っ早く、酒、麻雀をこよなく愛していました。稽古は渡辺氏と上記三名のほか、小平道場の上野耕氏、佐々木考蔵氏等若さあふれる連中と大学合気道部員が加わります。指導する私も34才と元気な盛りで道場を開いて張り切っていますので激しい稽古が行われていました。
稽古はどんなに厳しくとも怪我人さえ出なければ問題ないのですが稽古後が問題です。私が一橋学園の商店街を歩いていると八百屋や肉屋のおじさんが「小林さんの弟子じゃないかな、昨日何人か夜中にパトカーが来て連れて行かれたよ」と話しかけてきます。2日後「先生徹夜麻雀をやっていて稽古に来れずすみません」と言ってきます。私が問いただすと、バーで飲んでいるとき女の子に絡んでいる男に注意したら外に出ろと言われたので出たら殴りかかって来たので抑えただけです。正義の味方で警察もおとがめなしを強調します。そんなことが数え切れないくらいありました。そして何時も彼らは正義の味方です。私としては許さざるを得ません。
色々な事件については、拙著「吾が道 合気道」を読んで下さい。極めつけは、あの四車線ある新青梅街道を遮断して道場生7人と暴走族17人との大乱闘です。パトカーにかこまれ全員警察署に連れて行かれましたが、これも正義の味方でした。暴走族は渡辺氏の元の暴力団仲間の舎弟ということが分かり、電話で手打ちして警察からもおとがめ無でした。警察官にタクシーを呼んでもらい帰ってきました。
一部の会員からは「先生何故彼等を破門しないかと」詰問されたことも度々あります。彼等が合気道小林道場で稽古している為に稽古を辞めていった人もたくさんいます。私としては暴れるのは悪いが原因を聞いてみると人助けの為です。強烈な個性と私には無い良い面を持っている人達です。そして私の言うことに筋が通り正しい時は絶対的な信頼を寄せてくれます。また合気道小林道場の発展の為に全面的に協力してもくれました。そして四十年の長き稽古精進の末に今回七段に昇段しました。
この様なエピソードを持つ澤田朗氏、谷村進一氏、石村国興氏三師範合同の七段昇段祝いを二月二十一日(日)に立川グランドパレスホテルにて午後五時~七時まで行います。三師範の関係者と小林道場の会員には招待状をお送りしましたが、交流関係が広いのでまだ招待状が届いてない方もいると思います。その様な方は遠慮無く合気道小林道場の指導部までご連絡下さい。一人でも多くの方にお集まりいただき、盛大にお祝いの会を行いたいと思いますのでよろしくお願い致します。
by shihan_aikido
| 2010-01-29 06:23