2010年 12月 07日
高知県合気道連盟、演武会、講習会 |
今回の講習会は高知県合気道連盟指導部の戸田祐滋氏に呼ばれて行きました。
彼は明治大学体育会合気道部昭和52年度卒(1977年)のOBです。大学生の時、彼は2年以上所沢道場の内弟子としてすみこんでいました。卒業後、故郷高知市に帰り仕事の傍ら合気道の稽古を続けていて、現在は高知県合気道連盟の指導員として活躍しています。他に高知在住の明大合気道部OBには昭和37年度卒(1962年)の尾崎仁氏がいます。現在高知県知事の尾崎正直知事は彼の息子です。
今年はNHKの大河ドラマの坂本龍馬で高知県の観光がブームになっています。高知の空港が龍馬空港に名前が変更になっているのには驚きました。
11月13日、午後2時に高知龍馬空港に到着、戸田師範の出迎えを受け、車で宿へ行きました。宿舎は山内容堂土佐藩主の下屋敷で現在は三翠園という温泉ホテルと宴会場になっています。入口の門は昔のままで、国の重要文化財に指定されており風格を感じさせます。高知市で始めて温泉が出た処でもあります。
早速温泉に入り、夜は高知市の合気道の人達6名でカツオのたたきで一杯のみながら歓談しました。皆さん合気道小林道場の事は雑誌、「合気ニュース」や「秘伝」の記事やDVDを見て良く知っておりました。幹事の一人は一橋学園駅近くに有る建設大学校の学生時代に小平道場で稽古し、千葉岩井の合宿にも参加したことがあると言っていました。30年以上も前ですので名前を言われてもさすがに私は覚えていませんでした。
嬉しい事に明大合気道部OBの尾崎氏と同期の片瀬浩司氏が東京から14日朝、駆けつけてくれました。私、尾崎氏、片瀬氏そして戸田氏と学生時代に戻った気持で有名な朝市を散策しました。
翌11月14日(日)午後1時からは高知県体育館で演武会がおこなわれました。3階に約200畳の畳が敷かれ、各道場の子供達、白帯、そして段々と上級者の演武となりました。明徳義塾高校の合気道部には、中国、韓国、タイ、インドネシア等の留学生が多く稽古しています。明徳義塾高校は相撲の朝青龍の出身校で、野球部では甲子園で活躍する名門高です。彼らの演武は基本技をしっかり演武していました。地方でも多くの留学生を受け入れている高校が有ると初めてしりました。
高知大学合気道部員の演武も有りました。年一度、桂浜の寒稽古で海に入りながらの強化練習が地元で有名ですが、部員減少に今は頭を抱えているそうです。連盟に加盟している団体、普段は個々の道場で稽古し年一度講習会、演武会に参加する道場等の指導者はそれぞれ基本技を重視しながらの個性を現した演武で皆さん普段の熱心な稽古を彷彿させていました。最後に私が演武し2時間半の演武をけが人もなく終了しました。
講習会は3時半から5時半まで2時間行われました。演武会には参加せず講習会に参加する人もいました。その中に埼玉大学合気道部OBの大野龍朗氏が宇和島から3時間かけてわざわざ来てくれました。卒業後宇和島で稽古を続けています。現在は小学校の校長先生になっています。卒業以来、初めて合いますので30年振りぐらいです。奥さんも埼玉大合気道部OGですのでよく憶えていました。
講習会は四方投から始めました。片手、両手、諸手、後両手、突き、二人取りなど総て四方投で私が受けを取りながら何名かの人達に行わせました。間違いは正し、普段あまり稽古してない技や不得意な技を自分たちで決め稽古を始めてもらいました。普通の講習会では先生がこの様な教え方をしていませんので少し戸惑っていましたが直ぐに慣れました。60名で200畳有りますので皆さん伸び伸びと稽古し、子供達も7,8名いましたので大人クラスと似た技と補助体操を道場の端で戸田師範に補助に付いてもらい元気よく稽古していました。
稽古はどうしても同じ道場の人と組みます。年に数少ない合同稽古ですので、他の道場の人と組むように注意して回りました。後半は有段者と一級以下と二組に分けました。有段者は杖の稽古をあまりしていませんので「杖基本」を稽古し、級は後首絞技を稽古しました。どちらも普段ほとんど稽古した事が無い様子でした。皆大いに興味を持っていたようなので、時間の多くをさきました。
講習会には何時も同じ専門家の写真家さんが撮るそうです。講習会のビデオも撮りますが講師の私が稽古人の受けを取り、有段者、級そして子供クラスをこまめに走り回りながら指導するので、汗だくで付いて来て撮影していました。帰る時に写真屋さんが「先生、元気ですね、こんなに先生が走り回り指導するのは初めてで、撮影した画面を今からどう編集するか、頭を悩ましています。」とぼやいていました。完成したDVDを見るのが楽しみです。
講習会後の宴会は高知市の繁華街に有る「けまり」で20名ぐらい参加で行われました。洒落た料理屋の皿料理で日本酒と「カツオの塩たたき」が美味しかったです。呑兵衛の高知の人々は返杯の習慣が有り、杯も下に置けないような底が三角形になった杯や、杯の脇に穴が空いていて指で塞いでないと酒がこぼれる杯が有るのを知りました。学生時代から戸田氏が大酒飲みなのは知っていましたが、彼が呑兵衛なのは土地柄だという事がよく分かりました。
高知県の合気道仲間と心ゆくまで話をし、酒を酌み交わしました。来年は高知県合気道50周年になりますので、植芝守央三代道主を御呼びして盛大に行いたいと言っていました。 今後も高知県合気道連盟がますます発展するのを心よりお祈り申しあげます。
by shihan_aikido
| 2010-12-07 15:04