2011年 09月 20日
ヨルダンで紀子さん頑張ってください |

小平道場の鈴木康真六段がヨルダンにシニア海外ボランティアの合気道隊員としてやっと出発しました。本来はシリアに派遣されましたが、チュニジュアから発した民主化運動がエジプト、シリアに飛び火し、その混乱のために鈴木さんはシリア滞在僅か2週間で帰国命令が出て帰国しました。シリアでは挨拶回りだけで合気道の稽古、指導も出来ず不本意な旅であったと本人は言っていました。
帰国し自宅待機となりましたが、身分は隊員のままです。帰国当初は小平道場や所沢道場での稽古三昧でしたが、そのうち東北災害地にボランティアとして派遣されました。彼は鍼灸、マッサージの資格を持っていますので、避難所で体調のすぐれない人達に治療をしたりしました。その後は、岩手県石巻にも派遣され、がれきの片付けを手伝いもしました。
8月にヨルダンに任地替えされる事が決まり、9月6日無事出発しました。
ヨルダンではまだ合気道が普及し始めたばかりの様です。以前にもシニア合気道隊員が派遣されそうですが、後任の人は途絶えていましたので、鈴木さんが再スタートです。苦労は買ってでろ、ですので大いに活躍を期待しています。
ヨルダンへは一人ではなく奥さんの紀子さんも同行しました。実は紀子さんも40年以上前に小平道場開設直後に入門し、学時代稽古をつづけていました。卒業と同時に「小学校の先生になり、勤務先の関係で稽古に来られません」と言い退会しました。それと同時に道場で知り合った鈴木氏と密かに結婚したそうです。合気道小林道場会員同士の結婚第一号です。その事を私が知ったのは3年後です。その後何年かして、私と再会、しばらく後ですが本人も稽古を又はじめしました。
彼女の性格を一言で言うと積極的でハッキリしています。私と一緒に海外の稽古にも何回か行きました。一番の思い出は私、鈴木夫妻と所沢道場の鈴木敏弘氏とノルウエーのトルムソ(初めて南極点に到達したアムンゼンが拠点にしていた街)に12月25日から一週間オーロラを見に行った事です。北極圏のこの町にも合気道道場がありましたが稽古は一切断り、オーロラだけを見る事に専念しました。最終日の12月31日夜21時頃にオーロラが出始め、夢の様な一時を過ごし帰国した事が有ります。この一週間、食事は彼女と助手の私が二人の鈴木さんを食べさせました。オーロラ見学ですので、子弟の関係なく私は紀子さんの助手として料理の勉強をさせて頂きました。
縁はどこで繋がるか分かりません。今年の8月初旬、紀子さんが高校の同窓会に出席したそうです。その時に紀子さんが合気道をしていることを話したら、同級生の一人に会津若松市で合気道の道場を開いている酒井真弓さんがいる事がわかりました。紀子さんと真弓さんは高校時代水泳部に所属し仲が良かったそうです。その酒井さんは私が創部した明治大学合気道部に入部し、卒業後同期の部員同士で結婚しました。旦那は酒井昭夫さんです。会津若松湯川道場道場長・湯川昭夫氏の奥さんでした。会津若松の道場は合気道小林道場の傘下です。酒井夫妻の娘である佳奈子さんも明治大学入学と同時に合気道部に入部し、現在は千葉県で婦人警官になっているそうです。人の縁はどこで繋がるか分かりません。
ヨルダン出発前の何か月間は紀子さんが急に稽古熱心になり週3〜4回稽古し続けていました。ヨルダンもイスラム圏ですので女性を指導するのに、男性ができない場合があります。紀子さんが指導できれば大いに康真師範の手助けになります。学校の先生でしたので教える事は専門です。大いに期待してよいのではないかと思います。
二人が西武線小平駅から出発するときに、偶然女神様と会い、女神様の見送りで出かけて行きました。これも何かの縁です。健康に気を付けて合気道をヨルダンに広めてきてください。
by shihan_aikido
| 2011-09-20 12:09