2006年 01月 11日
全国学生合気道演武大会 |
先日東京経済大学合気道部に指導に行った時、部室の掲示板を見たら2005年11月27日、第45回全国学生合気道演武大会の「演武および合同稽古における注意事項」が張って有りました。内容は演武に対する幾つかの一般的な注意事項があり6番目に
演武において血糊や摸擬刀などを使用したり、プロレス技などを組み込んだりした場合等、演武大会にふさわしくないと判断された、演武は、即刻強制終了させて頂きます。
と、書いてありました。東経大学合気道部の学生が引いたのか、連盟が引いたのかわかりませんが、ご丁寧に黄色いマーカーで線までしてありました。
上記の注意事項がなされるのは多くの回数が重ねられた演武会で学生たちが映画の殺陣まがいの事を行いだし、それが母校の合気道部を目立たせる為段々とエスカレーして行ったのでは無いかと思われます。
合気道の演武はトリと受けが一体となって行うため、若さと体力の有る学生達が多少の練習を積めば新体操や映画の殺陣の様な事も難なくこなす事ができます。私も血糊まで出す演武を行うとは考えが及びませんでした。注意事項に書いてあるくらいですから、どこかの大学が行った事があるのでしょう。武道の演武と活劇のショウを同一視してしまったようです。
私は合気道本部道場に昭和30年(1955年)4月に入門しました。合気道創始者植芝盛平翁先生は70才でした。当時茨城県岩間に住まわれ、気が向くと上京されました。突然稽古している道場に表れ、気の向くまま神様の話、古事記の話をされながら技の演武をされました。技は見せるだけ、技の説明は一切されません。但し若い人達は鍛えなければ駄目と良く云われていました。
翁先生が道場を覗かれたとき立ち技を稽古していると機嫌が悪く、座り技だとニッコリされます。足腰の鍛錬には座り技が最適で座って技が自由に行えれば、立ち技はより上手に捌けます。足腰の鍛錬これが武道を含め何でも運動の基本だからです。
私も全日本合気道演武大会、地区の演武大会、道場開き、そして記念大会など国内、海外で年に何回も演武する機会があります。私の演武は基本座り技、半身半立ちそして立ち技基本以外演武したことはありません。しかも受けの相手もその時いる人を使い、技の事前の打ち合わせもしません。これは植芝盛平翁先生の教えが身にしみ込みでいるからだと思います。
学生の演武大会だけでなく全日本合気道演武会にもいえます。演武はあくまで基本を、基本技の中に自分の特徴を出せれば本物の演武になります。技は見せる為の物ではなく自分の鍛錬の成果を出すのに徹するべきです。
大学合気道連盟結成の時に関わり、幾つかの大学合気道部を指導している私としては、無視出来ない問題として受け止めています。
ちなみに、今年の演武大会では、会場に出場校が並ばない内に道主を呼びに行って注意されるなどの不手際があったそうです。そして、最大の失敗はプログラムに道主演武の掲載を忘れ、激怒をかったそうです。学生合気道部員達よ 基本を忘れずに、技以外にも学ぶ事はたくさんあるぞ。
演武において血糊や摸擬刀などを使用したり、プロレス技などを組み込んだりした場合等、演武大会にふさわしくないと判断された、演武は、即刻強制終了させて頂きます。
と、書いてありました。東経大学合気道部の学生が引いたのか、連盟が引いたのかわかりませんが、ご丁寧に黄色いマーカーで線までしてありました。
上記の注意事項がなされるのは多くの回数が重ねられた演武会で学生たちが映画の殺陣まがいの事を行いだし、それが母校の合気道部を目立たせる為段々とエスカレーして行ったのでは無いかと思われます。
合気道の演武はトリと受けが一体となって行うため、若さと体力の有る学生達が多少の練習を積めば新体操や映画の殺陣の様な事も難なくこなす事ができます。私も血糊まで出す演武を行うとは考えが及びませんでした。注意事項に書いてあるくらいですから、どこかの大学が行った事があるのでしょう。武道の演武と活劇のショウを同一視してしまったようです。
私は合気道本部道場に昭和30年(1955年)4月に入門しました。合気道創始者植芝盛平翁先生は70才でした。当時茨城県岩間に住まわれ、気が向くと上京されました。突然稽古している道場に表れ、気の向くまま神様の話、古事記の話をされながら技の演武をされました。技は見せるだけ、技の説明は一切されません。但し若い人達は鍛えなければ駄目と良く云われていました。
翁先生が道場を覗かれたとき立ち技を稽古していると機嫌が悪く、座り技だとニッコリされます。足腰の鍛錬には座り技が最適で座って技が自由に行えれば、立ち技はより上手に捌けます。足腰の鍛錬これが武道を含め何でも運動の基本だからです。
私も全日本合気道演武大会、地区の演武大会、道場開き、そして記念大会など国内、海外で年に何回も演武する機会があります。私の演武は基本座り技、半身半立ちそして立ち技基本以外演武したことはありません。しかも受けの相手もその時いる人を使い、技の事前の打ち合わせもしません。これは植芝盛平翁先生の教えが身にしみ込みでいるからだと思います。
学生の演武大会だけでなく全日本合気道演武会にもいえます。演武はあくまで基本を、基本技の中に自分の特徴を出せれば本物の演武になります。技は見せる為の物ではなく自分の鍛錬の成果を出すのに徹するべきです。
大学合気道連盟結成の時に関わり、幾つかの大学合気道部を指導している私としては、無視出来ない問題として受け止めています。
ちなみに、今年の演武大会では、会場に出場校が並ばない内に道主を呼びに行って注意されるなどの不手際があったそうです。そして、最大の失敗はプログラムに道主演武の掲載を忘れ、激怒をかったそうです。学生合気道部員達よ 基本を忘れずに、技以外にも学ぶ事はたくさんあるぞ。
by shihan_aikido
| 2006-01-11 11:27