頑張れ! 大学合気道部 4年生 |
部の伝統が永くなると、その時、その代の自分達の都合の良いような行動を習慣化していきます。部員にとって先輩の声は「天の声」です。一切反論は出来ません。それが2,3年後の後輩にとって常識としてまかり通る様になります。そして5年後には悪しき伝統の一つとして組み込まれていきます。
その習慣を私が廃止したらというと各代の幹部は必ず云います「自分達の代は続けます。次の幹部に任せます」そして永遠に続くのです。
(大学合気道部の事は2006. 2.月 3月 .6月に書いています、読んで下さい。)
1年生の時は主将、副将、幹部に絶大な尊敬と憧れを持ちます。ひたすら2、3年生の言うことに反論する事無く自動的に身体が動く様に鍛えられます。多少理不尽な命令にも従い「夢と希望・早く黒帯になり袴をはきたい」と滅私奉公をするのです。
2年生は体力も付き部の習慣にも慣れ余裕が出てきます。1年生に命令出来る「1年先輩」の喜びを密かに噛みしめ「にんまり」します。二教や四教で1年生が悲鳴をあげれば益々やる気が出てきます。幹部の嫌な命令も軽く1年生に受け渡す要領も身付いて来ます。次ぎは俺たちが幹部だ「あの嫌な習慣も直さなければ」と仲間同志で密かに話し合います。「夢と希望・そして叫びます。次は俺たちの天下だと」
3年生、夢にまで見た幹部、主将、副将そして主務等(私は役員人事に一切関知しない事にしています)ある日突然引き継がなされます。
俺達の天下そう思う喜びを身に噛みしめたのは良いが、いきなり広い道場の真ん中で指導しろと言っても緊張し、戸惑いを感じて初日は空回り、下級生の目線が気になり不甲斐ない指導に先輩の偉さが身にしみます。
主務は体育課、監督、コーチに書類や手紙を持っていけば、誤字、脱字、そして書類の形式が整ってないと怒られる。伝統ある部を維持、活動させていくのには、対内、対外的にこんなに雑用が多い事を幹部全員が実感させられます。最近益々就職活動の時期が早まり部活、授業そして就職活動で気の休まる暇が無くなってくる。何人かはダブルスクールを受けている者もいる。「夢と希望・ああ2年生時代が羨ましい」と密かに思います。
4年生、あれだけ部活の為に授業もさぼり稽古に打ち込んでいたのが、ある日突然幹部交代の日がやって来ました。新幹部になったのも束の間、思った事の半分も出来ず幹部の時期は一瞬でした。振り返ってみると青春の全てを注ぎ込んだ様な感じがしていた合気道部、部活が生き甲斐ですと親の意見を無視し、授業がなんだ、サボれるだけサボり、自分の為、後輩の為と云い聞かせながら。
それが幹部を交代した次の日から、合気道部に対して一切の情熱を亡くしたかの様に学校の道場に顔を出さなくなります。いや出せなくなるといった方が良いでしょう。幹部を引き継いだ後輩達の為、自分が道場に稽古に行くと気にして自由に稽古指導活動出来無くなるとの思いからです。 今まで熱心に合気道に打ち込んでいた人が、ある日を境に突然稽古を止め身体を動かさなくなればどんなに身体に悪いか分かりきったことです。しばらくの間何か目標を喪失した感覚になると思います。ある面では自分の時間が出来た喜びもありますが。
私も今まであまり気にも止めませんでしたが、考えて見れば4年生本人にとつても部にとって大変な損失だと思う様になりました。
そこで4年生を稽古出来る体制を創る提案です。
1,合気道小林道場は関東周辺に直轄、傘下の道場がたくさんあります。大学合気道部員は会費を払わずに自由に稽古に参加出来ます。現役時代から稽古に出る習慣を付けておく。
2,土曜日など4年生が参加出やすい日を設け積極的に参加してもらう。
3,師範、監督等の指導日に来る。下級生の事は気にせず稽古できるので参加を促す。
4,新幹部が審査前、寒稽古等道場の特別な行事には積極的4年生の参加をお願いしまくる。後輩を激励する意味でも。
新幹部の学生達は色々な事を考え旧幹部4年生が稽古に来やすくする努力をして下さい。
4年生自身も就職活動が年々早くなり、幹部交代時期も早まっています。3年の春には交代する学校もあります。そうすると学生合気道部の稽古は僅か2年間から2年半です。2段を取れない部員もたくさん出てきます。私としては学生合気道部卒というなら男女関係なく2段は必ず取得すべきだと考えます。稽古しましよう。
変な観光地めぐりの卒業旅行は止めて道衣を持って行きましょう。私が紹介状を書きます。合気道小林道場のネットワークは南米アマゾンから北はアイスランドにも道場があります。アフリカのチュニジアはどうですか?4年生、学校にももう1年いても良いですから稽古を続けましょう。青春時代は二度と無いのです。就職しても現実の重圧に負けない為にも、1に体力、2に体力、3、4,が無くて、5に返事です。
頑張れ 4年生
私の一番嫌いな言葉4年生が云う「現役引退」私はこの言葉を聞くと学生達に何時も注意します。「幹部交代」と言え、合気道は止めたのでは無いのだからと。
私は今でも現役だ!!!