2007年 07月 31日
会津合気会子供クラス講習会指導 |
先月6月30日に子供クラスだけの講習会を福島県の会津合気会で行いました。
私は合気道を稽古して50年になりますが、子供クラスだけの講習会として呼ばれたのは今回が初めてです。私にとっても忘れ得ぬ思い出となり、良い経験になりました。
この講習会開催の切っ掛けは、平成18年8月26日に開催された「会津合気会10周年記念演武会」です。東大和市合気会の沢田朗会長一行と私が参加し演武会と講習会を行いました。その時に、会津合気会の子供クラス会員が大勢参加しておりました。大人クラスの演武時間に全員が正座し、あまり私語もせず大人達の長時間の演武を真剣に見学したいたのを、沢田会長やその会員達が感心して見ていました。
その後、合気道小林道場の平成19年新年会に沖師範が出席してくださった折り、私が会津合気会子供クラスの演武会見学の態度に感心した話を沖師範にしました。そして大人の講習会ばかりでなく、子供達にも指導したら良かったとなにげなく話しました。この一言が沖師範の心を動かし、今回の子供クラス講習会開催につながったのです。
6月30日 講習会当日、福島武道館の追分師範に車でピックアップしてもらい、猪苗代町民体育館に行き感心しました。私は色々な所に講習会指導に行っていますので良く分かります。沖師範ご夫妻、門下生そして会津合気会父母会の心配りです。私が気持ちよく指導出来る様に本当に準備万端、滞りなくすべての事が段取りされていました。体育館の壁には子供達が書いた私の似顔絵がたくさん貼ってあり驚かされました。
稽古始まる前に子供達全員で13の杖を演武してくれました。子供達も緊張したために、多少間違った人もいましたが素晴らしい杖の型を演武してくれました。拍手です。
私は子供達の緊張を解くため、沖師範に準備体操はしていただきました。これで会場の雰囲気が一気に和やかになり、私と子供達40名と見学している稽古着姿の大人の会員、父母会の50人達と心が一つになりました。
私は書いてきた書で合気道の事を少し説明し、学年別に分けて稽古に入りました。小学生は学年によってかなり理解度の差があるからです。高学年に二人取りです。小学生でも工夫によっては一度に二人投げられる体験をさせました。
小さい学年の子供達は後から組み付かれた時に相手の足を取って投げる技です。私の1,2,3,の号令で難なく技をこなしていました。
補助体操はお互いの背中を合わせて立ち上が運動です。お互いに協力すればすぐ立ち上がれます。勝手に自分だけ立とうとすると立ち上がれません。お互いの協力の必要性を自覚させる運動です。広い体育館を全速力で走らせもしました。
名前を呼ばれた子供達が大きな声で返事をし、皆の前に出てきて座って礼をします。これだけでも立派な教育です。名前を呼ばれたら返事、これは日常どんな時でも必要な事です。座って挨拶、これも今ほとんどの家庭で忘れ去られた挨拶です。道場では理屈なく稽古します。これが子供達に自然に身に付く秘訣なのです。
合気道は試合をしません。投げたから勝ち、投げられたから負けではないのです。相手と協力して投げられたり、投げたりします。お互いに協力して技を学び上手になって行こうという稽古方法をとっています。特別な選手を育てるのではないのです。皆同じ回数だけ技を行い、技が上手になりそして基礎体力を養成していくのです。子供の時からこの様な稽古していると相手の立場を理解し、協力する気持ちが自然に養成されます。優しくて芯の有る子供達が育っていきます。
植芝盛平翁先生が日本古来の色々な武術を学び、精神的な修行もし、合気道を創始したのです。日本古来の伝統的な文化が合気道を稽古する事により自然に身に付いてきます。
私は一人でも多くの人に国内外を問わずに合気道を普及するのが使命と日夜努力しています。沖康夫師範一家は私のこの考えに賛同し協力して下さっています。私は心より感謝すると共に今後ますますの会津合気会の発展を心より願っています。
by shihan_aikido
| 2007-07-31 10:12