クリスマスを一人で過ごす人の為の稽古 |

その年はクリスマスの日に時間が取りやすく12月25日 4時半~6時までの指導を決め学生達に伝えました。どうせ稽古をするなら学生達だけで稽古するよりも道場で稽古している人達も参加してもらう方が学生達にも刺激になると考えキャッチフレイズを考えました。
「クリスマスを一人で過ごす人の為の稽古」と題したポスターを小平道場中心に幾つかの道場に張り出しました。結構話題になりました。
稽古当日道場の会員10名ぐらいで、お願いに来た埼玉大学合気道部の2年生は僅か3名しか参加しませんでした。稽古そのものは普段と変わりなく終了しました。稽古終了後、私は3名の合気道部員を呼び「お前達が稽古をお願いに来たのに14,5名いる部員で参加者3名とは何事だ。暮れの忙しい時間を割いて稽古したのに、今後頼まれても指導しない」と怒鳴りつけました。
初め学生達は何故怒られているのか分からずキョトンとしていました。ポスターのキャッチフレイズを見て自分達の為の稽古とは関係ないと勘違いしていたのに気付いたのです。
翌日には主将以下幹部何名かが謝りに来て、石垣監督、部長そしてOB達からも謝罪の電話が掛かってきて、埼玉大学合気道部挙げての大問題になりました。私もポスター件について学生達に説明不足でしたので許す事にしました。
それ以来、毎年クリスマス稽古は続けられました。そのうちに「クリスマスの日」だからケーキ、ワインを各自持参で稽古後食べながら歓談するようになりました。道場の人の中には「今年もクリスマスを一人で過ごす人の為の稽古に参加するよ」とか「子供達に相手にされないので稽古に参加します」とか、学生達以外何名かが集まり稽古は続いていました。
たまたま昨年のクリスマスは日曜日でした。仕事が休みの人達が普段より多く集まりました。埼玉大学合気道部10名の他、道場生25名参加(女性10名)があり稽古後、普段より多くのケーキやワインも集まりました。ケーキを食べワインを飲みながら今年始めての試みで、ビンゴゲームを行い楽しみました。丁度私は大掃除で部屋に飾ってあった海外で買った物や海外の弟子達がお土産で持ってきてくれた物をかたづけていました。この品物をビンゴケームで皆にあげたのです。普段絶対に手に入らない様な物もあり、当たった人達は大喜びでした。
よっぽど楽しかったのでしょう。会員達は「毎回クリスマスの日近くの日曜日にしてくれれば楽しみにして出席できる」との申し出が多くの人からありました。気が早いのですが今年はクリスマスイブの日が日曜日なのです。
「クリスマスイブを一人で過ごす人の為の稽古」となります。
一人でも多くの参加を、ケーキが有りますので子連れでも参加OKです。